中小企業とIoT:労働力不足にIoT 建設現場でも

週末のテレビ朝日の番組で見ましたが、IoTの波はすでに中小建設業者にも及んでいるようです。

昨今の人手不足。
少子化もあり、ベテラン世代の退職もあり、景況感の改善もあり、整備済みの社会インフラのメンテナンスもあり、そこにオリンピックもあり、ということで、建設現場の人手不足は深刻なものであり、今後も解消しない恒常的課題です。

テレビでお話をされていた社長さんも、人手が足りず受注を断らざるを得ない、とおっしゃっていました。

特にベテラン技能者の退職はインパクトがあるようで、道路をブルドーザーで整地する作業など、広範囲をきれいに(精度高く)平らにする技術を修得するには5年から10年の経験が必要と。

私もトラクターを運転することありますが、不整地では直進することさえ難しいので 平らに整地するのはかなりの技能が必要だと実感します。

そこで、IoTです。
農業機械の世界でもGPS搭載の自動運転トラクターは最近話題になりやすいですが、同様の動きが建設業界でもあるようです。

熟練者でなくともITのアシストがあれば熟練者に近い作業を担当する事ができる。新人でも、未経験者でも、担当できる作業の幅が広がる。

中小建設業者でのIoT対応建機の導入は少しずつ浸透していくのだろうと感じます。


ウェアラブル向け素材技術の進展

「3倍伸びるアクリル樹脂」という日経産業の記事。
大阪有機化学工業という会社が、柔らかい樹脂として一般的なウレタンと比べて
20倍以上も伸びる樹脂を開発したそうです。
ウェアラブル端末などのプリント配線基板やセンサー用部材として利用できると。

むかしの携帯電話(自動車電話と呼んでいた頃)を見て、
今の若い人は「プッ、なにこれ、でかすぎでしょー。」というのだと思いますが、
ウェアラブルは、今まさにこの自動車電話の時代にあるのでしょう。

10年もたてば、普通の洋服を着ている感覚で実はウェアラブル。
今はリストバンド型が主流のFitbitなどの心拍データを収集できる機器も、
そのうち洋服タイプになるのでしょう。下着、あるいは、サポーター程度の
もので計測したり、通信したりできるようになる。
未来感ハンパねーっ!、ということですね。

大阪有機化学工業 http://www.ooc.co.jp/

(日経産業新聞 2016.3.17)


「オムロン 手作りIoT」記事から リリース後に勝負所あり

日経コンピュータの記事
「ケーススタディ オムロン 手作りIoTで3割生産性アップ 海外展開にクラウドが威力」

IoTの事例の紹介。
オムロンという大手企業の事例であるが、「手作りIoT」と書いてあるように、
ITにそれほど詳しくない現場のメンバー中心に、Azure IoT Suiteなどを
活用しながら手作りで進めたという事例。

ポイントと感じたのは、「データを地道に読み解いて改善につなげた。」という部分。

IT投資というのは、ITベンダー、あるいは、社内情報システム部門にとっても、
それを導入するまでが大仕事で、やれ要件定義だ、設計だ、開発・テストだ、と
あれこれ工程を進めて、リリースすると一息つくのが慣習。
つまり、リリースまでが勝負所。
しかし、もちろんビジネスとしてITを利用するのはリリース後。
現場あるいは経営的には、リリースしてからが勝負所。

この勝負所のズレ、が長年課題であるわけだけれども、
今回のBusiness Intelligence/BIの領域、データ分析の領域は、
有無を言わさず勝負所はリリース後にやってくる。

EAIとかデータクレンジングとか導入前にもカベはあるけど、
導入そのものは大変な作業は多くない。
極端に言えば、パッケージソフトをサーバにインストールするところまで。

結局集まったデータをどう見るか、どう分析するか、ですべてが決する。
ここが勝負所。
これができなければ100%無意味なIT投資。

IoTシステムと聞けば、何か最新のツールを導入した事例とか、
尖がった機能性のソフトウェアを導入した事例とかを期待してしまいがちだけど、
そういったことではなく、ことの本質は、リリース後の地道なデータ分析作業にある、
ということが示されたような気がします。

データをどう読み解くか。
統計学的な知識というよりも、現場感覚からの洞察力というんでしょうか。
そんなスキルが求められているように感じます。
IT屋は現場を学ばねばなりません。

(日経コンピュータ 2016.2.18)


リテールテック2016 Findings タブレットPOSレジ関係

2016年のリテールテックに行ってまいりました。
盛況でした。
展示会のメディアとしての価値は、インターネット時代でむしろバリューアップしているようです。
ネットで情報のチェックはできますが、提供している会社の説明員の方と直接話せば、
ネット上では見えない実際のトレンド、顧客の反応、ベンダーさんの課題認識、
などが見えてきます。

さて、今年のリテールテック、なかなか興味深いアイテム揃いでした。
Findingsはいろいろありましたが、まずは、タブレットPOSレジ関係から。

* 操作スピード
* 電波の伝わりやすさ
* 店員むけ多言語
* 分析機能あえてPCベース オーダーはスマホ
* カスタマーディスプレイ EPSON
* レシートプリンターからタブレットへのUSB電源供給

タブレットでPOSレジができる、というレベルは去年まで。
今年は実務ベースでの例えば操作スピード、店舗内での電波の伝わりやすさ、
日本語が苦手な定員さん向けの多言語インタフェース、
Surfaceベース=PCベースのレジ機能(おっと昔からある→機能性を発揮)、
使いやすいカスタマーディスプレイ、
タブレット周りのケーブルをすっきりしてくれるUSB電源ポートを搭載したレシートプリンター、などなど、
派手ではない実務的なパフォーマンスが勝負ポイントに移ってきたようです。

キャズムを超えて、成長軌道に乗っているということですね。
今年は、軽減税率対応という課題もありますので、ますます目が離せないジャンルです。

タブレットPOSレジの選定の方法について、日商の商工会議所ライブラリーに資料を寄稿していますので、
よろしければご参考にしてください。
http://www.jcci.or.jp/news/jcci-news/2016/0114114723.html


不動産仲介 × 老人ホーム

ニッチですねー。
ノウハウの応用。
こういうのがビジネス開発の王道というのでしょう。

大阪の笑美面(えみめん)という会社。
老人ホーム業界に不動産仲介では当たり前の仲介業という概念を持ち込んだそうです。

ビジネスって難しく考える必要ないんですよね。
難しく考えるものって、もはやその時点で外れてる。
こういうシンプルだけど、着実な需要があるマーケット。
これの発掘はまさに王道。

もちろん、単なる仲介ではなく、老人ホームを65項目にわたり調査してスコアリング。
利用者にとって終の棲家となる場所であり、徹底して納得できるような
サポートをしてあげている。
ハートがありますよね。

老人ホームの入居をあきらめて孤立死につながってしまう不幸を減らす、
そういう社会的使命と、ビジネスモデルがマッチしたこの会社は強いと思いました。

http://emimen.jp/

(日経産業新聞 2016/3/4)


糸で太陽光発電

先日のウェアラブルEXPOでは、伝導性セメダインなどの革新的な
IoTの基礎要素技術の発表が相次ぎましたが、次は糸で太陽光発電だそうです。

開発したのは、カーペット大手の住江織物。
記事によれば、金属製の心材に有機材を塗り重ねた0.25ミリの糸で
ポリエステル等の繊維に織り込んで布状の太陽電池を作れると。

すごい技術ですねー。本当にモノづくりの技術には関心させられます。
10平方センチで150マイクロワットの発電が可能ということで、
小型センサーや無線送信などは問題ないとのこと。

ウェアラブルデバイスは、常時身に着けるものであり、
電源の問題は大きなIssueだったわけです。
バッテリーを持たせると重量感が出てしまい、受け入れにくくなる。
それを解決する一助となる技術ということで注目ですね。

株価もストップ高とか。

(日経産業新聞 2016/3/4)


ウェアラブルで商品開発

今や、ウェアラブルで脳の計測もできるんですね。
日立ハイテクノロジーズが発売したWOT-HS。
脳の血流量を測定するもの。
従来は毛髪があるとうまく測定できなかったそうですが、それを解決した製品。

毛髪のない前頭部では、思考や記憶に関する脳活動が計測できる。
毛髪がある側頭部では、言語や聴覚に関する活動を測れる。
頭頂部では、運動や触覚に関する活動を測れるそうです。

側頭部の計測→教材の開発
頭頂部の計測→リハビリ器具の開発

など、製品の効果が開発段階でデータで証明できるというわけですね。
これは、5年後には脳の血流データの計測による性能証明が
当たり前になるかもしれませんね。
いい加減な商品は淘汰される。
逆に、本当に良い商品だったとしても、こういう証明をしないと
顧客からはそっぽ向かれる可能性もある。

血流測定に限らず、IoTの進展によって、商品開発の在り方も変わってきますね。

http://www.hitachi-hightech.com/jp/about/news/2016/nr20160224.html/

(日経産業新聞 2016/3/4)


IoTと中小企業

東京商工会議所の「東商ICTスクエア」に、”IoTと中小企業”というタイトルで寄稿させていただきました。
詳しくは以下リンク先をご覧いただきたいのですが、次をポイントにまとめてみました。

1.IoTは4段階に分けて考える
2.最初の1段階目は、実は身近で安価なセンサーで実現できる
3.中小企業も最初の1段階目から取り組むのが良い

http://www.tokyo-cci-ict.com/column/201510-02-2/


フォークリフトの非接触充電

物流システムのトップペーカーであるダイフク社が、
フォークリフト向けの非接触充電システムを開発したそうです。

非接触充電って、近寄っても大丈夫なの?なんて心配してしまうたちですが、
このダイフク社は、より小さな出力で充電に必要な磁界を得られるような工夫をしているため、
副次的に発生する電波も抑えられるということ。

フォークリフトの場合、終業後とか昼休みに充電するらしいんですが、
電源ケーブルで充電していることをうっかりわすれて発進させてしまうことも
よくあるそうなんです。
そりゃありそうですね・・(自分でもやっちゃいそう)

コネクターや充電装置そのものを破損したり、漏電事故なんかも心配という。
そんな現場の課題を新技術で解決する一例としてとっても興味を持ちました。

http://www.daifuku.com/jp/company/news/2016/0212_01/

(日経産業新聞2016年3月3日) 


振り込め詐欺検知サービス

東京ビッグサイトで開催されている電力自由化EXPOに行ってきました。
と、電力自由化とは直接関係ないんですが、IWATSUこと岩崎通信機さんが、
「振り込め詐欺検知サービス」の案内をしていたのが目に留まりました。

これ、高齢者宅にかかってきた電話を音声解析して、
怪しい言葉を検知すると通知してくれるってもの。

最新の電話機だと、「この電話は詐欺対策のため録音しています」的な
メッセージが流れてから呼び出し音を鳴らすような機能もあったり、
実はあるとことろでは、かならずコールセンターに一旦電話がかかるようにして、
そこで一旦応答して、怪しくなければつなぐ「高齢者向け電話応対秘書」
みたいなサービスの話はしていたことがありますが、音声認識には関心しました。

辞書を持っていて、「怪しい言葉」をヒットさせることが生命線なので、
詐欺集団が日々手を変え品を変えしてくる”スクリプト”に、
いち早く対応することがサービス上重要な点ですね。

IWATSUのHPによれば、杉並区にモニター提供しているそうです。

https://www.iwatsu.co.jp/newsrelease/2015/150529.html


ビッグローブがIoT端末を提供開始

インターネットサービスプロバイダーとして知られるビッグローブが、
IoT向けの専用端末を開発したそうです。

AndroidOSをベースにした「BL-01」というこの端末。
タッチパネルを備えた1.6インチの液晶を持っていて、Android向けアプリ開発が可能であれば、
自由にこのBL-01向けのアプリが開発できるというもの。

価格は税別で3万5千円。
こういう製品は値段が重要。技術的にカベは無い中、いくらで提供するか、がある意味の最重要テーマ。
絶妙な価格感。ちょっと欲しい。

写真出展:ビッグローブサイト

ビッグローブのサイトによれば、福島県会津若松市での実証に採用されているそうで、
公用車等10台にBL-01を設置して、走りながら道路の舗装状況を加速度センサーで収集するそうです。
スマホを使った同じようなソリューションはこれまでもありましたが、
専用端末を使うというのが特徴ですね。
保守性や利便性で実際にどれくらい差別化できるか、今後が問われるのでしょう。

いずれにしても、ISPがこういうIoT BOXを提供するというのが一つの時代感ですね。

http://www.biglobe.co.jp/pressroom/release/2016/03/160302-a

(2016年3月3日 日経産業新聞)


畑らく日記のユーザー会

立ち上げ当初からご支援してきた農業スマホアプリ「畑らく日記」
サービス開始から3年になるこの度、初めてのユーザー会を開催することになったそうです。

日程は、2016年3月9日(水)18:30開始
場所は、千葉市のきぼーる15F

当方も一人のユーザーとして参加いたします。
詳しくは畑らく日記のホームページをご覧ください。
まだ申込間に合う見たいですよ。
http://www.hata-nikki.jp/